《速報》なぜ?新型コロナ禍の中で騰勢強める日本株/《Breaking News》How come? Japanese equity markets keep bull sentiment in Covid-19 turmoil
新型コロナによる急落の73.2%を戻した日本株市場
6月1日の日経平均終値は22,062.39と3か月ぶりの22,000台となった。新型コロナによって年初来に急落した幅は7,530.08(31.3%)この下落幅に対して73.2%を値戻しした計算になる。さらに移動平均線の推移を見ると、25日線が75日線を下から突き抜ける「ゴールデン・クロス」の形状が出ている。これは近い将来の上昇相場の傾向を示すサインだ。
73.2% of the decline was recovered
Nikkei Average Index has risen up to 22,062.39 on 1. June, above 22,000 level for the first time in 3 months. Nikkei Average Index had fallen down by 7,530.08 (31.3%) due to Covid-19 since January. The index has recovered 73.2% of the downfall. Moreover 25 Day Moving Average came above 75 DMA to form the Golden Cross which indicates bullish sentiment in near future.
(English text contnues to the latter half of the page)
日経平均の年初来推移
際限のない流動性確保とともに、経済活動再開ラッシュの期待?消去法?
株が値上がりすることは、近い将来の景気、特に企業収益の改善とほぼイコールの関係にある。しかし目の前に見えているあらゆる景気指標、たとえば主だったところで、
「GDP成長率」
-2019年10-12月期の△7.3%(消費税増税)、2020年1-3月期の△3.4%に続いて、4-6月期は△21.33%と記録上最大の落ち込みとなる見込み(日本経済研究センター調べ、数字はいずれも年率)
「企業収益」
-3月決算企業の6割が今期予想を留保。予想利益を開示した企業では平均して20%の純利益減少見通しだが、予想留保企業の間ではそれ以上の減益を覚悟する向きが多い。
「個人消費」
-昨年10-12月の△11.6%(未季調年率)、1-3月期の△2.8%(同)に続いて、4-6月期にはさらに大きな落ち込みを予想。
などを見ても情況はむしろ“壊滅的”で、リーマンショックどころか100年に一度の経済悪化を指摘する声が支配的だ。こうしたなかで株式市場が力強い値戻し基調をキープしているのはなぜだろうか。
3つの理由を考えてみた。
1. 流動性の供給
-恐らくこれが短期的に市場を支えている最大の材料だろう。新型コロナが現れて以来、世界各国の中央銀行は潤沢な流動性を資本市場に対して供給している。まさにスケールの大きい「金融(流動性)相場」に他ならない。特に日本では、日銀が自ら日本株を買い支えるという世界でも例を見ないことをしており、膨張した流動性が不安の中でなかなか株式と言うリスク資産に向かいづらい時に、相対的に日本株市場は買い安心感を与えるだろう。
2. 地政学的な消去法の買い
-世界最大の株式市場を抱えるアメリカは、同時に新型コロナで世界最大の死者を出している国でもある。さらに警察による黒人死亡事故が抗議活動から、全米を巻き込む暴動と化しており、買い進むには不安が大きい。こうした中で膨張した流動性が、新型コロナによる破滅的な影響がまだない日本市場に向かっていることも十分に想像できる。
3. 経済再開ラッシュへの期待
-これは日本に限った話ではないが、緊急事態が解けた直後の経済活動再開の猛ラッシュによる景気浮揚を期待している部分もあるのではないか。経済を勉強している時に聞いたジョークに、「どうやったら景気が回復するかって?全国民がある日突然同時に買いたいものを買うように仕向けることさ」というのがあった。これはいわば「全人類が同時にジャンプしたら地球を動かせる」といった思考実験のようなものだ。しかし新型コロナ禍のもとでは、全世界の経済活動がフリーズするという近代史では初めての事態がもたらされているが、その一方で、緊急事態解除後には人々が一斉に通常の生活に戻ることで経済活動再開の猛ラッシュが実現する。これもまた近代史では初めてのことだ。現在の株式市場にはこれによって何が起こるのか、という期待も存在しているように思える。
今回は《速報》ベースなので、ここまで思いついたことを書き留めるだけにします。近いうちに「新型コロナがもたらす未来」についてまとまったものを掲載する予定。
73.2% of the decline was recovered
Nikkei Average Index has risen up to 22,062.39 on 1. June, above 22,000 level for the first time in 3 months. Nikkei Average Index had fallen down by 7,530.08 (31.3%) due to Covid-19 since January. The index has recovered 73.2% of the downfall. Moreover 25 Day Moving Average came above 75 DMA to form the Golden Cross which indicates bullish sentiment in near future.
Nikkei Average since January
Huge liquidity supply and expectation toward economic restarting rush? Or geopolitical elimination method?
To see the stock market surge is almost equal to the improvement of economic indications in the near future, especially corporate profit. However most of economic indicators are just catastrophic under Covid-19 turmoil just like followings;
<Real GDP Growth>
-Following after -7.3% on Q4 2019 (Consumption tax hike on October), Q1 2020 showed 3.4% drop in Real Growth. And Q2 2020 is expected to be -21.33%, the biggest decline ever (announced by JCER, annualized figure).
<Corporate Profit>
-60% of Marcy FY firms declined to make full year forecast. Average profit decline forecast was 20% among another 40% firms. But market participants expect worse.
<Private consumption>
-Following after -11.6% on Q4 2019 (simple annualized figure), Q1 2020 showed -2.8% (same) and something much worse is expected on Q2 when “Lockdown” has started.
The situation is clearly catastrophic worse than Financial Shock 2008 and could be the worst one in 100 years. Then why are Equity markets keeping their strength in such a situation?
I imagined 3 factors behind it.